第八話その3 阿弥陀の光も銭次第?!
翌1月2日。昨日の明治神宮での戦いが、
紙面を大いに賑わせていました。
▲花組の辛勝が大々的に報じられている
……帝国華撃団は秘密組織のはずなのですが、
ここまでおおっぴらに組織名が出回っているものなのか。
まぁ、戦闘は大抵が帝都内で、
その度「帝国華撃団、参上!」と高らかに叫んでいるのだから
名が知れているのも当然……なのか?
それにしたって、紙面には光武の字まで踊っているし。
うーむ、ここでは細かいことを考えるのはよしましょうかね……。
帝劇支配人室では、大神さんが
これらの報道、そして先の戦闘について
米田さんから叱責を受けています。
LIPSが発生し、「自分の責任です」と生真面目に返しますが
長官には一蹴されてしまいました。
これ以上醜態を晒すようなら、専業モギリに降格だ!
って、ええ、それ格の暴落もいいところだよ!!
海軍士官学校首席卒業の名が大号泣だ……。
早く対策を立てろ、と、
米田さんにおどかされて支配人室を飛び出していく大神。
支配人室に残ったあやめさんと長官は、
少しおどかしすぎじゃありませんかと冗談混じりに言い合いつつも、
葵叉丹という新たな脅威に唸り声を上げていました。
叉丹がどこかの洞窟で降魔軍団を前に演説しているその頃、
大神の自室を訪れたのは紅蘭でした。
紅蘭は、光武を修理するのは難しく、
直したところで今度の敵に勝てるとは思えないと言います。
また、新たな光武の開発には莫大な金が必要だとも……。
▲やたら現実的な話だ
紅蘭と話を終えると、LIPSが発生。
このことを米田かあやめ、どちらかに相談しに行きます。
帝撃全体の運用に関わることだしな……と
ここは米田長官をチョイスしましたが、
あやめを選んでもよかったかなと私の下心が後悔しました。
米田さんは、いざ相談してみると
そのことは自分に一任してくれと渋い顔で言ってそれきりでした。
ううーむ、まぁ、隊長に就任してまだ1年目、
世間的にはただの劇場のモギリである大神がバタバタしたところで、
金が生まれるわけではないですからね……。
作戦室へ花組のみんなを集めて、今後について話し合います。
隊長はどう考えている、とまず尋ねられたLIPSは、
「全員の再訓練が必要だ」としました。
光武は乗る人間の力がそのまま戦闘力になる……と語る隊長。
ああ、そうなのか……となる私。
霊力が原動力になっているからでしょうか?
今までにもどこかでそういう話が出てきていたかもしれません。
私がふむふむと頷いたように、
さくらとカンナも同意してくれて、信頼度が上がります。
しかし、異を唱えたのはすみれとアイリスです。
どうせ素手で敵う相手ではないし、特訓などより
新しい兵器、光武を開発するのがよいと主張します。
▲そういう問題じゃあないのでは……
LIPSが発生。結局、各人の判断に任せることにしました。
たっぷりお昼寝できるね!というアイリスのお気楽さに対し、
紅蘭の「おおきに」というお礼の言葉が切実でした。
各人が各人の判断で、
思い思いに訓練や訓練や……時に買い物などをこなしていました。
▲大神とマリアは射撃訓練
▲紅蘭は何らかの実験をし
▲すみれとアイリスはお買い物
▲カンナは空手の修行……たぶん
▲さくらは剣の修行
第8話はボリューミーですね。
その4に続きます。