第十話その3 二度目のさよなら
殺女と三度目の再会を果たし、
大神は殺女との戦いを決意します。
LIPSが発生、“あやめさん”に、正気に戻ってくれと訴えかけます。
しかし、殺女はこれまでに幾度となく聞いた台詞を繰り返します。
「あやめはもう死んだ」と。
▲銃を撃たない選択肢を選んでいたら、この台詞は違うものだったんだろうか
攻撃される大神ですが、またLIPSが発生。
「あなたと戦いたくない」を選択。
銃を撃った手前何をという感じだが、知るか!
殺女は容赦なく攻撃を繰り出してくる。
LIPSが続く。
「あやめさん、やめてくれ!」
ひたすら訴えかける選択肢を選び続ける。
殺女の口調に、ときどきあやめさんが混じってくる。
大神を大神くんと呼び、お前という呼称が君に変わる。
アイリスも叫ぶ。早く元に戻ってくれと。
しかし、殺女は聞く耳を持たない。
大神に、最後の一太刀を浴びせようと剣を振りかざす。
その一太刀を受けたのは、アイリスだった。
▲場違いなほど静かな会話
大神機から青白いオーラが立ち上り、
大神は場違いに静かな口調のまま、
殺女に――あやめさんに語りかけ始めた。
あやめのことが好きだった自分のこと。
世界が滅んでも、あやめのいた日々に帰りたいと願っていたこと。
しかし、とそこで口調を改める。
力強い口調で叫ぶ。
「もう、俺は迷わない!!」
ここからは戦闘フェーズです。
1ターン目から必殺技を浴びせかけると、
殺女が話し始めます。まるであやめさんに戻ったような口調で。
しかし、戦闘は続く。とはいえ、
1対1の戦いですから、お互い移動せず攻撃→防御を繰り返すのみ。
先攻のこちらが体力を削るのが早くて当然です。
3ターン目で、戦闘はあまりにもあっさりと終了しました。
殺女が叫びます。さあ、トドメを刺せと!
ここで、今までで一番につらいLIPSが発生。
選択肢は、「とどめを刺す」の一択のみ。
制限時間は短い。
あっという間に時間が来て、私は、とどめを刺すことを選んだ。
これは後で思ったことなのですが、
この選択肢に苦しんだとき、
「ああ、サクラ大戦をプレイしてよかったな」と思いました。
サクラ大戦は、TVアニメもOVAも、小説も漫画もCDもある、
プレイ日記や攻略方法もネットの海にはいくらでも書かれているし、
今ならプレイ動画だってたくさん見ることができます。
しかし、きっとそれだけでは、こんなにみんなに思いを寄せて、
大神に感情移入して、シナリオを追えなかったと思うのです。
プレイする前は「大神さん」と呼んでいた大神一郎が、
ここまでプレイしてきてやっと
自分の分身であることに馴染んできましたし、
花組のみんなを、「あこがれの花組」という客席からの目線ではなく
「自分の仲間である花組」として見ることができるようになりました。
だからこそ、私はサクラ大戦をこんなにも楽しむことができ、
笑い、怒り泣き、苦しむことができたんだなあ。
そうして、隊長が剣を振るい、
殺女は魔操機兵とともに消えました。
そこへ、不敵な笑い声を上げる叉丹が現れます。
今度こそ、叉丹を討たねばなりません。
▲痛いところを突いて来やがる
魔操機兵――神機と叉丹は呼んだので、別のものなんでしょうか?
叉丹がその神機・神威に乗り込み、戦闘フェーズに移ります。
今度は、アイリスと2人での戦いです。
アイリスの頼りになるところは、
やはり通常攻撃の範囲が広いことでしょうか。
叉丹戦は他に降魔が5体ほどいましたが、
合体攻撃とアイリスの攻撃範囲の広さで
ほとんどダメージを受けることなく殲滅することができました。
おかげで「かばう」が余りまくり、
いざ叉丹を残すのみとなったときも危なげない。
そして――叉丹を倒すことができました。
その4に続きます。