【3】第一話その2 新天地とホームシック
欧州博覧会で、エリカと出会ったその日の夜。
着任届けを提出するため、
大神は改めて、日本大使館を訪れました。
手続きを済ませれば、
大神は晴れて日本大使館員です。
正式に上司となった迫水氏は、
大神の歓迎会を兼ねて
「とびきりの場所」に連れて行ってくれると言います。
はたして移動した先は、
ネオンサインきらめく劇場でした。
その劇場の名は「シャノワール」。
昼間、エリカからもらったチラシのお店です。
▲どこかで聞き覚えがあると思ったら
立派な内装の店内には、
タキシードやドレスのお客さんがいっぱいです。
アニメーションが始まって、
舞台には黒猫を模した衣装の少女が2人。
司会進行を務めています。
▲ステージも黒猫モチーフだ
司会に振られて舞台上に飛び出してきたのは、
白い全身タイツに猫耳をつけた美女軍団でした。
私「エエエエエエエエエェエェアアエエエ??」
これはあれだぞ、ヘタに布面積が少ない衣装より
よっぽどえっちなやつだぞ。
画面に向かってしっぽの垂れた尻を向けられたときには
私はどこを見ていいかわからなかったよ。
いや尻を見たけど。
これを見た大神も一言感想を漏らし、
「すばらしいですね」
おいおいマジかこのオープンスケベ。
そんなに感情を込めて言うんじゃない。わかるけど。
しかし大神が本当に感慨深げなので、
私の反応が間違っているような気がしてきます。
▲でもだって、これだぜ兄さん
中には1人だけ、黒い衣装の女の子もいて、
おそらく彼女が主役なのでしょう。
その黒猫の彼女は、
あろうことか例の天然少女、エリカくんです。
大神もさすがに気がついて、驚きつつ
エリカくんを熱心に見つめましたが、
間もなく彼女は回りを巻き込んで大転倒。
団子になって倒れてしまったダンサーたちを隠すべく、
大慌てで幕が引かれて、大神は
「やっぱり」とため息まじりに言うのでした。
▲楽しそうに踊るエリカ
さて、迫水と大神の着くテーブルにやってきたのは、
この店のオーナー、マダム・グラン・マです。
今日のレビューはどうだった?と聞かれて、LIPSで
「さすがは巴里の舞台ですね」と
ひとまず褒めておきます。
すると信頼度が上がる音がして、
そうだろうとマダムはにっこり。
ん? いや待ってくれマダムも攻略対象だったりするのかい?
▲ふくよかでいかにも「女主人然」としたマダム
日本の帝国歌劇団に話が及んだ際にも
LIPSが発生し、
そこでモギリをしていたことを告げると信頼度がアップ。
まったく謎のご婦人である。
彼女が連れているのは、
先ほど司会をしていた女の子たちに見えます。
マダムが秘書と紹介した彼女たちは、
メル・レゾンとシー・カプリス。
▲こっそり腕を組んでいるのを私は見逃さないのだ
左がシー、右がメルだ。
シーくんは明るく少し舌足らずな喋り方をする少女で、
メルくんはハキハキと真面目そう。
彼女たちが劇場を案内してくれるといい、
シーくんは売店でブロマイドを売っているそうなので、
帝劇三人娘的なポジションの子たちなのだと理解しました。
彼女たちが去った後、
ステージに現れたのは
先ほどの黒猫衣装のエリカくんです。
ここで現れたLIPSは、
初登場の「アナログLIPS」。
回答の“強さ”を調節し決定することで、
ストーリーが展開していくというシステムです。
今回はエリカくんに声援を投げかけるシーンだったので、
目盛りをめいっぱいまで引き上げて
大声を上げます。
大きな声援に、エリカの信頼度がアップ。
うーん、新しい。
また入力を迷うシステムですなあ。
大神がエリカと知り合いらしいことに気がついた迫水氏は、
楽屋に挨拶に行くよう大神を促しました。
「30分後にロビーで」
LIPSでそう約束した後は、
3で初の自由行動です!
▲うわー、立体的になってるー!!
自由行動といえば、
まずは売店ですよね!
あとは時間の許す限り、シャノワール内を探検です。
売店→売り子をしているシーくん
売店では、ブロマイドの購入と
シーくんと会話することができた。
ブロマイドは、まだエリカくん1種類だけ。
シーくんと話をすると、LIPSが発生し、
「売店の仕事はどう?」と軽いジャブで過ごした。
なお、シーくんも信頼度の上がる音がした。
バー→工具を持ったおっちゃんに絡まれた
巴里の酒は飲めないってか?!と怒鳴られたかと思いきや、
機嫌よくウィスキーをおごってくれたり、
完全に酔っ払いっぽい。
せっかくなので飲んでみると、
信頼度の上がる音がして(?!)、
俺を探している人物がいたら「いつもの場所にいると伝えてくれ」
と言い捨てて去っていった。
ウィスキーを飲めたら一人前の巴里の男だそうだ。
うーむ、私は巴里の人間にはなれそうにないな……。
楽屋→エリカくんに会えた!
1、2の手カーソル画面が、
3では「ネコカーソル」になっている。
▲ただただ純粋にかわいい
服を調べると、LIPSが発生。
似合っていると褒めると、信頼度が上がりました。
そういえば大神さんの服も赤いのでお揃いですね!
とエリカ。あっ自然にときめかせてきやがる……。
他にも、髪を調べると触らせてくれたり逆に触り返してきたり、
目を調べるとにらめっこが始まったり、
とにかく社交的で元気でかわいい。
ちなみに、髪を触った時にも、にらめっこのLIPSで勝っても
信頼度がアップした。大盤振る舞いだ……。
▲髪がやわらかいと褒めると照れる。かわいい。
話しかけるとLIPSが発生して、
他に知りたいことは?と問えば
フンドシについて聞かれたし、
日本での仕事について教えると
いいところでぶった切ってしまうなど(でも信頼度は上がる)、
自由奔放なエリカくんだった。
もしかしたら他にも色々出たのかもしれないが、
二度話しかけたら立ち去ってしまった。
ちょっと惜しいことをしたかな。
道具部屋に向かう途中、舞台裏→
いつか舞台に立ってみたいというシーくん
司会も大切な仕事だとLIPSで伝えてみると、
信頼度がアップした。
どうもサブキャラクターも
信頼度がアップするシステムらしい……?
何に関わってくるんだろう。
道具部屋→何かを探しているらしいメルくん
メルくんに塩対応をされたところで、
シーくんもやってきてLIPSが発生。
「気にしていない」と告げると、
メルくんの信頼度が上がった。
メルのことわかってるね!とシーくん。
▲あっかわいい……
道具部屋から出た廊下→大変です!と厳しい顔のエリカくん
何事かとついていってみると、
行き先は厨房。
クレープを落としてしまって、
デザートが足らなくなってしまったというのだ。
な、なんだそんなことか……。
早速事件かと思った。
ダブルLIPSが発生して、
クレープを作っていくことになる。
▲バナナとチョコと……完全に私の好みでチョイス
最終的にバナナチョコクレープが完成した。
信頼度は大きく上がり、
エリカくんも満足してくれたっぽい。
ここで時計が19:25だったので、
ロビーへ向かい迫水氏と合流しました。
時間にも正確なんだな、と迫水氏の信頼度がアップ。
最後に、メルくんとシーくんに
お土産のオルゴールを渡されて、
大神はシャノワールを後にしました。
巴里では一人アパート暮らしです。
帝劇でみんなで暮らしていたのが懐かしいですね。
大神が日本を発ったのはひと月前のことで、
大神も思わず花組や帝都のことを思い出します。
やめてくれよ、昨日の今日でちょっと涙腺弱いんだよ。
▲切なくなるようなモノローグだ
大帝国劇場は自分の家のようなものだった、
という大神の独白に、
「そこまで思っていたのか」とちょっと目を瞠りました。
大神は主人公でありプレイヤーの分身でもあるので、
こういう感情的なところって
あんまり前面に出てこないんですよね。
大神の肩を叩いてやりたくなりました。
しんみりしてしまった私ですが、
大神が眠り場面が転換すると、
涙が吹き飛びました。
▲やばい超濃いやつ来た。
笑い声は「ウサ」、語尾は「ピョン」。
これフランス語でどう表すんだろうとかは
言っちゃあいけないお兄さんとのお約束だな。
愉快な見た目の男ですが、
喋っている内容は物騒極まりなく、
切るピョン、切るピョン、人間を切るピョン!
とかなり過激。
夜更けの巴里に、
おかしなウサギのおかしな笑声が響くのでした。
その3に続きます。