【3】第六話その4 敗北
シャノワールに戻った大神たちを待っていたのは、
モニターに映し出されるシャンゼリゼ通りの惨状でした。
もうもうと黒煙が立ち、火の手の上がる通りには、
今までになく強い妖力反応が表れています。
強敵の予感に気を引き締める一同の中でも、
エリカのやる気は十二分でした。
▲きりりと引き締まった顔のエリカ
今日学んだ、みんなの力をひとつにまとめる、
チームプレイの心。
グリシーヌもチームプレイの実践を唱え、
エリカとともに息巻いています。
「巴里華撃団、出撃せよ!」
LIPSで出撃命令を飛ばし、
5人全員の信頼度が上がります。
今回が二度目の出撃となる花火には
出撃ムービーがありました。
▲光武Fを前に頭を垂れる花火
「よろしくお願いします」、そう祈るように呟きます。
急行したシャンゼリゼ通りは、
モニターで見たよりひどい有様でした。
道路には大穴が空き、
街灯はひしゃげていて、
通りに面した建物が火を噴いています。
▲操縦席から外を見る視点は初めてだな
家々を襲っていたのは、
青白い光線でした。
散開して光線を避ける華撃団。
今回は、3Dの動きに
なおのこと力が入っているような。
▲言ってる場合じゃないんだがめちゃくちゃカッコイイ
光線を放ったのは、
宙に浮いた椅子に座っている
でっぷり太ったイカ型の怪人でした。
タイミングLIPSが発生し、
「すぐに攻撃をやめろ!」と叫びます。
怪人は自信たっぷりでした。
確かに、今までに蒸気獣を使わず
生身のまま攻撃してきて
しかもここまでの破壊力を持つ相手は
いなかったかもしれません。
そして、怪人が次に放った光の玉は、
今までに倒したはずの怪人に変わります。
▲怪人たちが蘇った!!
どういう理屈か、
復活した怪人たちは、イカ型の怪人に
召喚されたかのように見えましたが……?
イカ型の怪人は、復活した怪人たちに
「カルマール公爵」と呼ばれていました。
カルマール公爵を止めるべく、
いざ戦闘フェイズです。
ただし、大神の脇に控えるエリカとグリシーヌ以外
(おそらく、2人はデートの相手だからでしょうね)
他の3人はフィールドに突出しており、
敵に囲まれた状態でのスタートです。
戦闘中、エリカと会話が発生。
公園でひとりでいた男の子のことを思い出したエリカが、
彼がみんなといっしょに遊べるようになるのは
いつになるのかとポツリ。
LIPSが発生して、「あの子の努力しだいだね」
と見守る姿勢でもって選択すると、
エリカの信頼度が上がります。
▲エリカくん……。
砲台を含めた敵全機を撃破して
一戦目は終了しますが、
大神は自問します。
次に現れたのは、
今までに出てきたのと同じ雑兵、
蒸気獣ポーンに見えました。
しかし、その妖力は今までと比べ物にならないほど強く、
メルとシーが注意を促す通信を入れてきます。
▲上が今までのポーン、下が今回現れた蒸気獣
大神の静止の声も聞かず
飛び出していくグリシーヌとロベリアに、LIPSが発生。
止まれと言って止まる2人ではないので、
「2人を援護するぞ!」と後方の3人に呼びかけます。
それどころか、好き勝手な主張まで始める始末です。
大神が檄を飛ばしても、効果はありません。
召喚されたカルマールの蒸気獣・サンフォニーに
大神はついに一人で挑みかかりますが、
弾き飛ばされ、腕がもげ……。
▲なかなかショッキングな場面だった
結果として、花組は惨敗しました。
あまりにも一方的なやられぶりに、
カルマールが戦意を喪失して
戦いをやめてしまったほどの敗北でした。
▲重々しい空気に包まれる巴里華撃団
デートをしていたときには、
巴里花組のチームプレイにも
少し光明が見えたかも知れない、
よしこれからだ!と思っていたのに……。
しかし、そんな花組を見下ろす影がありました。
昨日別れたはずの加山でした。
潰れてしまった光武Fの横で苦い顔をする大神に、
加山は人知れず呟きます。
▲加山に一体どんな策が?
果たして巴里花組に、
どんな光がもたらされるというのでしょうか?
鬱々とした気分は、次に流れた次回予告で吹き飛んで
思わず悲鳴を上げてしまいました。
希望と波乱の予感に胸を高鳴らせつつ、
第七話に続きます。